ロクシー・ペイン:メトロポリタン美術館ルーフガーデン
4/28-10/25, 2009
Photo©S.Yoshida
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この夏のメトロポリタン屋上を飾ったインスタレーションはロクシー・ペイン(Roxy
Paine: American,1966-)のMaelstrom(大渦巻き:2009)。2002年のホイットニー・ビエンナーレの折に50フィートのステンレス製の木の作品をセントラルパークに設置した作家で、このニューヨーク・アートでも紹介している。自然と人工的な要素との関連が作家の継続したテーマであるが、今回の作品は樹木の形態を丹念に調べて模したステンレススチールパイプのパーツを手作業で溶接したもの。総量7トンを超えるというステンレススチールの枝々は、タイトルの通り渦巻くようにルーフの空間を占領して見えるが、重圧感を感じさせない。週末の午後のルーフで飲み物を片手に談笑する人々のにぎわいを引き立てるような軽やかさが印象的。
(yoko
yamazaki)
Photo©S.Yoshida