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-CONCEPT- OLD記事

©Solomon R. Guggenheim Museum

The World of Nam June Pike オープニングパーティの報告。

 

 ビデオアーティストの巨匠のオープニングパーティは、グッゲンハイムの中を満員御礼とし、すれ違うのもやっと と言う状況だった。

熱気と話声に満ちたフロア-に入リ、すぐに驚かされる作品 “モジュレーション・イン・シンク2000

これは円筒状(ドーム形)で構成された会場全体を使いきっており、レーザー装置のエキスパート、ノーマン・バラードとのコラボレーション(共同制作)による作品。

 その1つは光り輝く、“ジェイコブ・ラダ-2000であり、これはドーム7階の最上部より1階フロア-まで届く長いガラス板に水を流し人口の滝を作り、その水の流れにジグザグにレーザーをあててあり、レーザーが落ちる水滴に反射し、水滴を光り輝かせる。

©Solomon R. Guggenheim Museum

 他には、“スイート・アンド・サブライム2000、これは丸いドーム天井を中心に、連続したビームをあて天井全体を使った作品。連射される勢いの良いビームが映し出す、カラーの幾何学的な模様が様々な形で回転する。

©Solomon R. Guggenheim Museum

 会場フロア-には、約100のビデオモニターを上向きに、フロアー 一杯に置いてあり、6種類のビデオ映像が流れ定期的に映像を変えている。上の階からのぞいて見るとまるで、池が大きく波打っているかのように見える。

©Solomon R. Guggenheim Museum

そして、ドームを登るらせん状の通路にもなっている壁にはいくつもの大型スクリーンが交互に置かれ、アレン・ギンスバーグ、ディック・キャベット、マース・カニングハムそして日本のロックグループの映像が写し出されていた。  

ドームらせん状の通路を上がっていくとパイクの初期から現在までの偉大な傑作が展示されている。

 ハイ・ギャラリーは“スリーエレメント”を展示する為に暗くしている。 これは3つの(三角・円形・四角)レーザーによる立体彫刻であり、レーザービームが抽象舞踊のように無限のスペース(ガラスに反射されるため)の中で交互に動き回っている。

 

Three Elements     1997-2000

©Solomon R. Guggenheim Museum

続く作品はパイクの60から70年代の作品が並べられている。その1つ “キャンドルTV1975は、テレビの中をくりぬき、ただの空の「テレビボックス」の中に一本の火がついたロウソクが燃えているだけ、と言う作品。篠原有司男氏いわく「この作品がパイクの最高傑作の1つ」だそうだ。

©Solomon R. Guggenheim Museum

 続く作品は最新バージョンの “TVガーデン”1975がある。緑いっぱいの鉢植えがここの展示場いっぱいに敷き詰められている。この緑の中に30ものテレビが縦・横・斜めに埋もれている。

©Solomon R. Guggenheim Museum

ロウソクを使った次の作品として “ワン・キャンドル(キャンドル・プロジェクション)”1988 がある。これは一本のロウソクをビデオに撮り、その映像を多数のモニターに流し、映像の影を壁に映し出している。

パイクの東洋人の本質を呼び起こしている作品としては、“モンゴリアン・テント”1993 がある。これはフロア一杯に砂を敷き詰め、砂の上で3体の仏像が、パイクのフォーマンスフィルムの “ボイス・プロジェクション”を観ている。このフィルムはヨセフ・ボイスのパフォーマンスフィルムである。それを壁とテントのポールに映写しているのだ。

 

そして、最新バージョンの“ビデオ・フィッシュ”1975 は52の水槽をらせん通路の壁沿いに連ねて並べ、中には生きている魚を泳がしている。その水槽のすぐ奥にモニターを置き、マーサ・カニングハムのダンス映像(ダンサーに幻影が後を追う)や魚が泳ぐ映像などを流している。

©Solomon R. Guggenheim Museum

©Solomon R. Guggenheim Museum

最上階の展示場ではパイクの活動を初期よりまとめ、写真・オブジェ・ビデオ、オーディオテープなどを展示してある。 

その中にはパイクとコラボレートしてきた偶像破壊の作曲家、ジョン・ケージ(ミュージック、パフォーマンス、ヴィジュアルアートに新機軸の偶然により触発される取り組みを提案した)や、ジョージ・マシウナスが演じた “ワン・フォー・ヴァイオリンソロ”1962 (バイオリンをただ叩き壊すだけのもの)、シャーロット・モーマンが演じる“オペラ・セクストロニーク”・“TVブラ フォー リビングスカルプチュアー”1969 などの作品が観られる。

また、日本人のシュウヤ・アベとのコラボレート作品“パイク・アベ ビデオシンセサイザー”1962-72 も観られる。

 

このパイクの回顧展The World of Nam June Pike”は翌日のニューヨークタイムス紙のアート欄トップで、

【これほどのスケールでテレビ・ビデオアートを制作した巨匠パイクは、68歳にしてもまだピークに達していないことはこの回顧展が証明している】

と絶賛している。                                                                                        

Yazaki


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