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-CONCEPT- OLD記事

The Metropolitan Museum of Art (MET)

メトロポリタン美術館


住所 1000 Fifth Avenue at 82nd Street, NYC

電話 (212) 535-7710 

URL  http://www.metmuseum.org

火、水、木、日 9:30A.M.5:30P.M.

金、土 9:30A.M.9:00P.M.

月 休館

入場料 任意


 


トーマス・シュトゥルート写真展

メトロポリタン美術館: 特別展示室、グレートホール(1F)、ホワード・ギルマンギャラリー(2F)

2/4~5/18、2003 

 

      現代ドイツを代表する写真家のひとり、トーマス・シュトゥルート(1954年生まれ)のニューヨークで初の大規模な展覧会が行われた。街路、ファミリーポートレイト、美術館写真のシリーズに加え、90年代に入って発表された風景と花、そして近年始められたパラダイスと題されるシリーズ、そしてビデオポートレイトを含む、シュトゥルート約25年の写真の変遷をたどるものとなった。

Hörder Brückenstrasse, Dortmund, 1986

Gelatin silver print

16 16/3 x 23 1/4 in.

Courtesy of the artist

      シュトゥルートは、デュッセルドルフ美術大学で、給水塔等のタイポロジ-的な写真で知られるベッヒャー夫妻に学んだ。(同級生には、大画面のデジタル写真で知られるアンドレア・グルスキーがいる。トーマス・ルフ等、いわゆる“ベッヒャー派”の流れに属する。) 

      はじめは、画家ゲルハルト・リヒターのもと、絵画のために写真を撮っていたが、リヒターの勧めにより 、ベッヒャー夫妻のもとで本格的に写真を撮りはじめた。

    Art Institute of Chicago II, Chicago, 1990

Chromogenic print

54 x 68 3/4 in.

The Art Institute of Chicago, restricted gift of Lewis Manilow

      シュトゥルートの写真はサブジェクティブ(表現的)ではなく、オブジェクティブ(分析的)である点で、ベッヒャー夫妻の写真と共通する。しかし、ベッヒャー夫妻が、あくまでも物(建築物)を撮っているのに対して、シュトゥルートは事(”ソーシャル エクスペリエンス”、写真によって顕在化する場の記憶や歴史)を撮っていることで異なる。それは、”画家, トイメン(Luc Tuymans) は決してポートレイトを描いてはいない”に、似ている。シュトゥルートの写真は視覚的に明らかな〈物〉ではなく、示唆的な〈事〉を見る側にゆだねる。この点において、シュトゥルートの写真は答えではなく問いである。

       Boats at Wushan, Yangtse Gorge/China, 1997

Chromogenic print

56 x 71 3/4 in.

Dallas Museum of Art, fractional gift of Dr. and Mrs. Armond G. Schwartz

      2000年、東京国立近代美術館での個展の際、渋谷駅前交差点の大型モニターにシュトゥルートのビデオ作品を上映するプロジェクトがあったようだが、ニューヨークのタイムズスクエアーでも同様の企画がおこなわれた。

      渋谷といえば、シュトゥルートの作品、Shibuya Crossing 1991は、タイムズスクエアーの風景に似ている。あふれかえる広告や人々は、東西を問わず資本主義社会の都市に共通するものである。また、Ten An Men 1997 は資本主義、共産主義をこえて、存在するツーリズムを暴いてもいるようだ。写真を撮ったり、地図を広げたり、観光客の行動はどこでも似通っている。

メトロポリタン美術館エントランス、グレートホールにおけるビデオインスタレーション 
Photo
© S.Yoshida

      何度となく耳にした質問 ー ”シュトゥルートは好きですか?” はいわば現代美術における、踏み絵のようなもの。好きと答えても嫌いと答えてもその理由如何で、どれくらい現代美術を理解しているかわかってしまう。興味深いことに、この質問はリヒターのMoMAでの回顧展 (2/14-5/21/02)の時にもおおくかわされた。好き嫌いがはっきり別れた展覧会だった。本展のあとは、シカゴ現代美術館に巡回予定(6/28 - 9/28/2003)。

S. Yoshida)

 

 

 

 

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