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-CONCEPT- OLD記事

トーマス・ドュマン展

3/4〜5/30、2005

Thomas Demand

The Museum of Modern Art

 

Thomas Demand

Podium. 2000

Chromogenic color print

9’8 9/16 x 70 1/16” (296 x 178 cm)

© 2005 Thomas Demand

ヨーロッパを拠点に活躍するドイツ人プォトグラファー、ドュマン(1964ー)の写真展。1993年から2005年の最近作までの26点が展示され、 アメリカに於ける初の回顧展となった。

Thomas Demand

Clearing. 2003

Chromogenic color print

6’3 9/16” x 16’2 7/8” (192 x 495 cm)

The Museum of Modern Art, New York

Gift of Carol and David Appel in honor of the Seventy-fifth Anniversary of The Museum of Modern Art

© 2005 Thomas Demand

彫刻家としてスタートしたドュマン、被写体は、 段ボールや色上質紙などのペーパークラフトによる 実物大の模型 で、 撮影後はすべて 破棄するという。写真には 折り目やつなぎ目といった微妙な紙のギャップが映り、 模型によるものだという暗示がすでにあるのだが、ライティング効果も相まって、実物を撮影したものかと見紛う。 実はこれがドュマンのトリックで、 彼の写真は 写真に絡む視覚と認識のギャップについての問題を提示するもののようだ。

Thomas Demand

Poll. 2001

Chromogenic color print

71” x 8’6” (180 x 260 cm)

The Museum of Modern Art, New York

Fractional and promised gift of Sharon Coplan Hurowitz and Richard Hurowitz

© 2005 Thomas Demand

 彼の写真の中にはなぜこんなシーンを再現したのだろうと思わせる一見何の変哲も無いイメージがある。しかし、彼の写真の多くが歴史的、社会的な出来事と深く関わっている。例えばナチ興亡を示唆する建築物や、戦後ドイツ社会での政治的スキャンダルの現場 など。 物議をかもした2000年アメリカ大統領選の折のフロリダ選挙管理場やイラクの元リーダー、サダム・フセインの潜伏場所の台所なども登場する。多くはドキュメント写真やメディア写真をもとに再現するというが、 時には自ら現場を訪れることもあるという。彼自身の個人的な印象、記憶も関係するようだ。確かに個人的な記憶は歴史的な記憶と重ならなくはない。 ドュマンの記憶から再現されたという“Staircase(階段)”は、 彼が通った中等美術学校の階段風景。 バウハウス建築を彷彿させながら、戦後ドイツの再建の暗示でもある。資料に基づき、現物に忠実に模型を再現するのがドュマンの特徴だが、この階段については記憶と現実の食い違いがあったとか。けれどもこの話が、視覚情報に絡む事実と認識、そして記憶とのギャップの具体例のようにとれて興味深い。

Thomas Demand

Staircase (Treppenhaus). 1995

Chromogenic color print

59 1/16 x 46 7/16” (150 x 118 cm)

Collection the artist

© 2005 Thomas Demand

本展を企画担当したモマのアシスタントキュレーター、ロクサナ・マルコッチは、 「写真は 認識を伝達する媒体であるとともに新しい物の見方を 提示するフォームになりえることをドュマンは確実にした」と語っている。

Yoko Yamazaki)

 

 

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